『趙州洗鉢』(じょうしゅうせんぱつ)

カテゴリー │禅の物語






















(裏庭の露草です)


今日は、有名な『趙州洗鉢』(じょうしゅうせんぱつ)の公案を紹介しましょう。


中国の唐代に、趙州禅師(778-897)という、120歳までも長生きをし「唇に光を放つ」と言われるほど言葉たくみに真理を示された、素晴らしい禅僧がおられました。

ある時、禅堂に入門したばかりの僧が、禅の真理、悟りの境地とはどんなものか知りたかったのでしょう、

「私は新参の雲水です。どうか老師ご教示をお願いします」と、趙州禅師に言いました。

すると、趙州禅師は、

「おまえはもう、朝のお粥は食べたのか?」と聞かれました。

その僧が、

「はい、もうすませました」と答えると、

禅師は言われました、

「それなら、茶碗を洗っておきなさい」

そこで、その僧はハッと悟ったということです。


さすが、趙州禅師!

「あるがままで良い」とも、「いまここを生きよ」とも、ことさら言わずに、

まさに「あるがまま」にくつろぎ、今この瞬間を生きる禅スピリットを体現されています。


真理は、日常茶飯事の生活のただ中にあるのです。


「深くこの生を愛すべし」(会津八一)

いまここの生を愛し味わい楽しみ、心をこめて丁寧に生きていきましょう。


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この記事へのコメント
ありのままの「命」を感じますね。
本日もよろこびの中で過ごします。
Posted by 骨格調整ビーイング at 2011年08月27日 11:18
ありがとうございます

なぜでしょう

涙が でます
Posted by ぐれ at 2011年08月27日 11:51
(笑)それ以上もそれ以下もなく、ただ目の前にあるやるべき事さえやればそれで十分。(☆。☆)

大いに悩んで、人生ゲームを楽しむのも有りかも。
(*´∀`*)
Posted by 森の香り at 2011年08月27日 13:20
私も じわっと涙があふれてきます。

こっさま、ありがとうございます。

今から主人と晩御飯デート行ってきます♪
Posted by ブルーエンジェル at 2011年08月27日 16:49
日常の中にこそ、悟りがある…

気付きにはまだいたっておりませんが、
311以降、瞬間瞬間をありがたく過ごさせていただいています。

ありがとうございます。

合掌
Posted by まゆ at 2011年08月27日 18:22
こっさんへ

『趙州洗鉢』の公案で、新参の雲水がすぐに悟ることが
できたとのお話についてお伺いします。
この雲水のような一宿覚のような人が居ることは承知
していますが、一般の人の座禅工夫はどのくらい継続
すれば見性に至るものなのでしょうか?

私は、どのくらいの時間を瞑想に費やせば見性に至るか
を禅の場合で考えたのですが、過去の私の知る事例を考
えるとほぼ毎日少しでも座禅し、その座禅累積時間が
700時間に至る頃までには見性するのが標準のように
思えます。

禅堂で指導をされた経験上では、どのような感じでしょうか?
ご意見を頂ければ幸いです。
Posted by あまのん at 2011年08月27日 22:40
尽十方

そうか!
とてもよくわかっ!
日々新たなり。
Posted by jinjippo at 2011年08月28日 03:47
それなら、茶碗を洗っておきなさい。

洗っております。

それなら、、、

はじめまして

ぼんげん、です。
Posted by 品玄 at 2011年08月29日 11:55
『趙州洗鉢』のお話、とても分かりやすかったです。
こっさま、どうもありがとうございます。

どことなく儚い露草、昔から大好きです。
あるがままに美しく生きてますよね。
Posted by eagle at 2011年08月31日 00:03
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