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世尊拈花

昔、お釈迦様が、ラージャグリハ(王舎城)にある霊鷲山(りょうじゅせん)という小高い山で説法をされた時、一本の蓮の花を持ちあげ聴衆に示されました。
聴衆は皆、ただ黙っているばかりでしたが、
ただマハカーシャパ(迦葉尊者)だけは破顔微笑しました。
そこで、お釈迦様は言われました、

「私には普遍の真理、比類のない不生不滅の妙法、無相の相の法門がある。今これをマハカーシャパに伝授しよう。」


「世尊拈花(せそんねんげ)」の公案で有名な、お釈迦様から最初の弟子・迦葉尊者へ仏法の真理が伝授された物語です。

仏法の最初の伝授は、ただ黙って顔をくずして笑ったところにあるのです。


有名な京都広隆寺の弥勒菩薩も、右手の薬指をほほにあて静かに微笑んでおられます。
ギリシア人は、この微笑みを「アルカイック・スマイル」と呼び、健康と幸福の象徴と見なしていたそうです。

私も、あの微笑みに魅せられて、よく広隆寺にお参りしました。

笑いは健康に良いからと、患者さんを笑わせるようにしていると、病院で働いていた友人も言っていました。

坐禅は「安楽の法門」と言います。安らかで楽しいんだから、微笑まずにおれません。

坐禅をして、笑顔の素敵な人になりましょう。


※みなさんコメントありがとうございます。
 久しぶりのブログ更新で、いろんな操作を忘れています。  年だな…およよ

 お寺の本業(先ずは掃除・草取りです)がありますので、無理せず週間ブログで、
 コメントへの返信もこの記事からにします。  

 ではまた、来週お会いしましょう。ニコニコ

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この記事へのコメント
手放しにあるがままですね。

なんの証明もいらない。
Posted by ぷ~すけ at 2011年05月18日 13:39
阿部先生ので知りました。向禅師と阿部先生の文は違いますね。でも悟ってはるんですね。
Posted by 高見昌宏 at 2011年05月19日 09:13
やっぱり、禅は心地良いなぁ~。
底抜けの安らぎを感じる^^
向禅師にお会いできて本当に感謝です。
Posted by ひとみ at 2011年05月19日 16:15
みんなで笑っている ご縁ある方と わらっている

家族で わらっている
私の 1日 1日の
想いです

体がしんどいと 笑顔は 消えてしまうから…… 病気と仲良しでいたいです。合掌
Posted by 蓮遊 at 2011年05月19日 19:46
初コメントです。
仏教の事も勉強した事がありませんが(理解力不足で難しい)、真理は何か興味があり、覗かして頂きます。よろしくお願いいたしますm(__)m
笑顔は花、愛の形、誰でも持っているが、何故に失っていくのか?(無常マイナス)
ありのままに生ききる事なら、悟りは人間の煩悩を見つめながら平安を身につける事なのか?(空プライスマイナス0)
愛がなければ生きていない=生きてるという事は愛がある
大いなる存在と生まれ変わりの関係は何なのでしょうか意味は?
変な質問ですいませんが、疑問です。(?_?)
Posted by ブルー at 2011年05月20日 13:43
こんばんは。
禅の言葉しみいります。
阿部さんのブログから和尚のブログへ訪れました。

お金と片思いのことで悩んでいたら
「とにかくそのお金をどうにかすることに努力しなさい、恋愛はそれからでしょう」という言葉をもらったことがあります。
今までいろんな努力をしてきて、まだそれでも頑張れというのか、と悲しかったし、ますます自分を追い詰めそうになったことがあります。

縁がなかったのだとあきらめること、自分のふがいなさが原因だと自分をおいつめて笑うことさえも拒否したくなっています。

すべては自分の考えたことが実際になる。。それもまた自分を追い詰めます。

「全てをあきらめなさい」といわれたこともあります。

今はただ。。じっとしているだけです
Posted by 〇〇 at 2011年05月22日 22:26
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