12月27日の記事

カテゴリー │祥光寺


           ちょうどよい


 年のせいか、何日間か続けて仕事をはりきってやると、その後ドッと疲れが出てなかなか元にもどらなくなってきました。

若い雲水時代、風邪で39度の熱が出てしかも明日は師匠のお伴で遠方に出かけるという日、先輩に特別許しをえて、卵酒を飲んで昼間から押し入れで寝たら、次の日にはケロリと回復していたという思い出があります。やはり年には勝てません。

この年末も、自分では無理しているつもりはなく快調に仕事がやれていると思いきや、風邪をひいて熱を出し、数日間ぐうたら寝て休息してようやく回復しました。

 来年百一歳になる現役管長の師匠を長年お側で見てきて、長寿の秘訣の一つと感じるのは、何事もやるときは真剣に全力を尽くしてやられるが、定期的に十分な休息をとられてきたということです。

私もこれからは、もう少し休息する日を増やそうと思った次第です。

 しかし風邪ぐらいで、ぐうたらと数日間も寝ていられるのは実に幸せなことです。寝ながら禅を試してみたり、真言三昧になったり、これからの人生の大きな方向性を想ったりできるわけで、天から「ちょうどよい」プレゼントをいただいた気分です。


 臨済禅師と同じ中国唐末の禅僧で、「喫茶去」(きっさこ)の禅語などで有名な趙州禅師(778ー897)があります。日常の平易な言葉で禅の真実の命を端的に表現されたので趙州禅師の禅風を「口唇皮禅くしんびぜん」と称されました。
この頃この趙州禅師の語録を折にふれ読んでいますが、実に面白い。
こんな問答が載っています。

あるとき弟子が趙州禅師に
「大難がやってきたらどうかわしますか」と問います。

すると禅師は
「ちょうどよい!」(恰好)と応えたといいます。

 趙州禅師の言葉の通り、私も、すべてが「ちょうどよい」ウエルカムと実感しています。言葉をかえると、力まず素直に生きる、天地に随順して生きるということでしょう。そうすることで、たとえ大難であっても道が開け通じていくに違いありません。






 







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この記事へのコメント
今朝、5時に起きて、自宅で坐禅をしながら、久しぶりに、こっさんの坐禅会に行くか、どうか、迷いました。11月の終わりに引いたのど風邪が、12月の終わりになっても、まだ完璧に治っていなかったからです。6時頃になって、回復に専念することに決めて、再び布団に入りました。数年前なら、坐禅会に出かけていたと思います。やはり、年には勝てません。現在、58歳です。霊性向上も健康が土台なので、無理をせずに、十分に休息をとって、体調を整えながら、こっさんの坐禅会に参加をしたいと思います。それでは、また。よいお年を。

合掌
Posted by コウクウ at 2015年12月27日 18:06
ちょうどいい! はちょうどいいですね。いいチャンスというと いいという価値観がはいるなあと、、。今までいいチャンスと思っていましたが ちょうどいいは 平常心ですね。
Posted by jinjippojinjippo at 2015年12月30日 09:34
何よりお身体大切になさってください。
今年もよろしくお願いいたします。
こちらにアップしてくださる写真を楽しみにしておりますm(__)m
Posted by 妙 at 2016年01月03日 01:38
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