唯識⑦―接心1,2日目

カテゴリー │仏教・禅思想

2011年12月29日のブログで紹介した仏教の深層心理学とも言える「唯識」の意識の構造からすれば、見性にいたる過程は、
見る(眼識)・聞く(耳識)・嗅ぐ(鼻識)・味わう(舌識)・(触れる)身識の五識と、あれこれ思う(意識)の六識の表層の顕在意識から、
無字三昧によって、
深層の潜在意識へとぐんぐんと切り込むように掘り下げていき、ついには、「如来地」の心源に至るということです。

個の意識の底が突如破れて、宇宙意識にシフトするとも言えます。
宇宙意識というと何か特別な意識のようですが、そうではありません。いまここのあるがままの地平です。
ただ、自我意識の壁が突破された無限に開かれた意識だということです。

達磨が悟りの境地を聞かれて、
「廓然無聖(かくねんむしょう)」、「すかっとして、何のありがたいものもない」と答えたところです。

その地平は、スーパー宇宙温泉とも呼べる慈愛の気、浩然の気にあふれています。

坐禅三昧によって意識の底を破り、心を浄化して素っ裸になることで、
「なあーんだ、ここはこんなに気持ちの良い温泉だったのだ!」と体感することです。


しかし、臘八大接心の1,2日目は温泉どころか、ただ脚が痛いだけで、時間は気になるし、「こんなことしていて何になるのか?」とかの雑念も起きるしで、なかなか坐禅三昧にはなれません。

つまりは、まだまだ禅定の入り口にも達しない表層意識にとどまっている状態です。

  • LINEで送る

同じカテゴリー(仏教・禅思想)の記事
禅と経営①
禅と経営①(2022-10-01 11:20)

ZEN and Management
ZEN and Management(2022-09-24 15:18)

人生の目的
人生の目的(2022-09-17 21:30)

寧静致遠
寧静致遠(2022-08-19 01:27)

12月4日の記事
12月4日の記事(2021-12-04 22:28)


 
この記事へのコメント
続き楽しみです。

私も『スーパー宇宙銭湯』入りたいです。
Posted by angle at 2012年01月13日 02:53
私も「スーパー宇宙温泉」入りたいです。
ふやけるほどに・・・
温泉どころか、(最近シャワーだけで済ませて)湯船に浸かってないなー。
ここは一つ、今日は温泉の素でも使ってみましょうか。
湯船に浸かって瞑想も悪くないですよね。

続きを楽しみにしています。
Posted by 雅蔵 at 2012年01月13日 15:41
正直に書きます。仏教用語の漢字、孝さんが、読み方を加えてくださるので
どうにか読める私です。
意味、これも難解です。でも分かりたい!以前、経本にある解読部分を
ノートに書き写しました。これも難解!自分の能力の無さを認めつつ、
でも、書きました。
「見性=自己の本来の心性を徹見すること」
座禅で得ることが出来た修行僧と大きく変わらずに、「見性」出来る「人」が
このパソコンを通して多くなる!仏縁ができる。スゴイ時代ですね。

もうひとつ、正直に。
メカ苦手の私には、手紙のほうが楽です。でも、これも修行!

ありがとうございます。
Posted by 姥桜 at 2012年01月16日 22:29
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
唯識⑦―接心1,2日目
    コメント(3)