2011年10月12日18:54
「悟り」という言葉を聞くと、
いまここのあるがままの地平から離れて、どこか別な所に、今ではなく招来に、「悟り」という特別な境地があるように思ってしまいます。
しかし、キラキラ光る「悟り」の幻想を求めてさ迷い歩いても徒労に終わるだけです。
もし「悟り」という特別な境地を手に入れたと思ったとしたら、それこそ精神の物質主義の落とし穴に入ってしまったことになります。
そもそも、「悟り」という境地を特別なものとして対象化し求めることが「迷い」なのです。
「なにか特別な境地を求める心の働きがなくなったところが、究極の安心無事のところだ」と臨済禅師が言う通りです。
「特別に求めることがない」のですから、いまのここの自分と自分の環境を「あるがまま受け容れる」ということになります。
坐禅は、無我無心の境地、想念のまったく起こらない三昧の境地において、あるがままの地平に帰り、あるがままを受容することです。
その境地からこそ、「思うままに生きる」真の自由な働きがでてくるわけです。
映画『その男ゾルバ』の原作者ニコス・カザンザキスのクレタ島にある墓碑銘には、
「私は何も望まない、何も恐れない。私は自由だ」とあるそうです。
まさに禅スピリットそのものですね。
「あるがままを受けいれ、思うままに生きる」③≫
カテゴリー │仏教・禅思想
「悟り」という言葉を聞くと、
いまここのあるがままの地平から離れて、どこか別な所に、今ではなく招来に、「悟り」という特別な境地があるように思ってしまいます。
しかし、キラキラ光る「悟り」の幻想を求めてさ迷い歩いても徒労に終わるだけです。
もし「悟り」という特別な境地を手に入れたと思ったとしたら、それこそ精神の物質主義の落とし穴に入ってしまったことになります。
そもそも、「悟り」という境地を特別なものとして対象化し求めることが「迷い」なのです。
「なにか特別な境地を求める心の働きがなくなったところが、究極の安心無事のところだ」と臨済禅師が言う通りです。
「特別に求めることがない」のですから、いまのここの自分と自分の環境を「あるがまま受け容れる」ということになります。
坐禅は、無我無心の境地、想念のまったく起こらない三昧の境地において、あるがままの地平に帰り、あるがままを受容することです。
その境地からこそ、「思うままに生きる」真の自由な働きがでてくるわけです。
映画『その男ゾルバ』の原作者ニコス・カザンザキスのクレタ島にある墓碑銘には、
「私は何も望まない、何も恐れない。私は自由だ」とあるそうです。
まさに禅スピリットそのものですね。
この記事へのコメント
逆に『迷い』はなぜあるのでしょう。
不必要なものは何一つなく。
愛そのもの。
ならば、そう人と付き合い語る。ただそれだけ。
教えや修練が無いと見出せないものとするなら、
なぜそれが最初からないのか・・・。
初めからそれは在る。
不必要なものは何一つなく。
愛そのもの。
ならば、そう人と付き合い語る。ただそれだけ。
教えや修練が無いと見出せないものとするなら、
なぜそれが最初からないのか・・・。
初めからそれは在る。
Posted by ぷ~すけ at 2011年10月12日 19:20
今日も、分かりやすい言葉で説明してくださって、どうもありがとうございます。
難しく考えないで、「あるがまま受け容れる」。
しかも「私は自由!」
一人でうれしくなって、にやけてます。
難しく考えないで、「あるがまま受け容れる」。
しかも「私は自由!」
一人でうれしくなって、にやけてます。
Posted by eagle at 2011年10月13日 00:23
諸行無常で目に見えるものは幻、
無我であり愛が本当の真実の状態だと
気づきを得て、絶対安心のフィーリングを
得たことがあります。
でも、今は恐れの中に生きています。
理由は、肉体の生存本能によるものです。
死ぬのは怖くないと、むしろ死こそ新たな素晴らしい境地の
旅立ちだと本気で信じています。
でも、お金がないことによる衣食住の不安が迫ってくるのです。
何も望まない
何も恐れない
私は自由だ
死んで肉体から離れればそうなるだろうと思います。
でも、肉体とともに在る今は恐れを観察したり、できなかったりです。
なにかいいアドバイスお願いします。
いつも、綺麗な草花の写真ありがとうございまう。
こころが癒されます。
無我であり愛が本当の真実の状態だと
気づきを得て、絶対安心のフィーリングを
得たことがあります。
でも、今は恐れの中に生きています。
理由は、肉体の生存本能によるものです。
死ぬのは怖くないと、むしろ死こそ新たな素晴らしい境地の
旅立ちだと本気で信じています。
でも、お金がないことによる衣食住の不安が迫ってくるのです。
何も望まない
何も恐れない
私は自由だ
死んで肉体から離れればそうなるだろうと思います。
でも、肉体とともに在る今は恐れを観察したり、できなかったりです。
なにかいいアドバイスお願いします。
いつも、綺麗な草花の写真ありがとうございまう。
こころが癒されます。
Posted by ユリ at 2011年10月13日 10:20
ユリさんへ
私たちが考える時、二つのレベルの思考があります。
一つ目は、考えてそのことに関して行動できるレベル、つまり自分のコントロール内の事です。
二つ目は、考えてもそのことに関して行動出来ないがレベル、つまりコントロール外の事です。
考えても仕方ないコントロール外の事は考えない。考えてささやかでも行動出来るコントロール内の事だけを考える。
これが、私の日頃気をつけていることです。
落ち着いて自分と自分の環境を良く見てみると、ささやかでも自分の出来ることはたくさんあると思います。
私も檀家わずか90軒の貧寺で、今は本山もリタイアしてお金の余裕は全くありませんが、お金はなくても出来る楽しい事は一杯あります。
私たちが考える時、二つのレベルの思考があります。
一つ目は、考えてそのことに関して行動できるレベル、つまり自分のコントロール内の事です。
二つ目は、考えてもそのことに関して行動出来ないがレベル、つまりコントロール外の事です。
考えても仕方ないコントロール外の事は考えない。考えてささやかでも行動出来るコントロール内の事だけを考える。
これが、私の日頃気をつけていることです。
落ち着いて自分と自分の環境を良く見てみると、ささやかでも自分の出来ることはたくさんあると思います。
私も檀家わずか90軒の貧寺で、今は本山もリタイアしてお金の余裕は全くありませんが、お金はなくても出来る楽しい事は一杯あります。
Posted by こっさん(kossan) at 2011年10月13日 10:49
ユリさん
はじめまして、さりと申します。
私は以前やはりお金の事でうつ病になりました。
大きなお金を失う経験をしました。
それは苦労して育ててくれた両親が貯めたお金でした。
本当に死んだ方がましだと思っても死ねない自分・・。
とても、苦しい時期を癒してくれたのはやはり家族でした。
今もお金の心配はつきまといますが、自分がこれだと思える
仕事に50歳にめぐり合う事ができ、今はそのご縁に本当に
感謝しています。
それに携わっていることで本当に幸せなのです。
小さなことでも感謝をしていける。
自分の事も好きになりました。
現世は自分がこの学びをするために産まれてきたように
感じています。
心配にフォーカスせず、なるたけ今ある幸せに感謝したいと
日々思っています。
はじめまして、さりと申します。
私は以前やはりお金の事でうつ病になりました。
大きなお金を失う経験をしました。
それは苦労して育ててくれた両親が貯めたお金でした。
本当に死んだ方がましだと思っても死ねない自分・・。
とても、苦しい時期を癒してくれたのはやはり家族でした。
今もお金の心配はつきまといますが、自分がこれだと思える
仕事に50歳にめぐり合う事ができ、今はそのご縁に本当に
感謝しています。
それに携わっていることで本当に幸せなのです。
小さなことでも感謝をしていける。
自分の事も好きになりました。
現世は自分がこの学びをするために産まれてきたように
感じています。
心配にフォーカスせず、なるたけ今ある幸せに感謝したいと
日々思っています。
Posted by さり at 2011年10月13日 11:37
こっさま、こんにちは
悟りとは「キラキラ」したもので、悟りを得ると「キラキラした人生」になると
ずっと頑張っていました。
だから少しでもくすんだ感じだと、これじゃいけない、まだまだだと・・・
今日も分かりやすく、ほっとするお話をありがとうございました。
悟りとは「キラキラ」したもので、悟りを得ると「キラキラした人生」になると
ずっと頑張っていました。
だから少しでもくすんだ感じだと、これじゃいけない、まだまだだと・・・
今日も分かりやすく、ほっとするお話をありがとうございました。
Posted by ブルーエンジェル at 2011年10月13日 11:58
迷える大羊
あっという間に、敢えなくも、めげる所に入ってしまった時、求める気持ちがムクムクとでてきますね ジタバタしてもしょうがないとは 「わかっちゃいるけど」、やめられない時には まあ 味わいつくすか!エィちちんぷいぷい
やっぱりジタバタしちゃいますね
あっという間に、敢えなくも、めげる所に入ってしまった時、求める気持ちがムクムクとでてきますね ジタバタしてもしょうがないとは 「わかっちゃいるけど」、やめられない時には まあ 味わいつくすか!エィちちんぷいぷい
やっぱりジタバタしちゃいますね
Posted by jinjippo at 2011年10月13日 13:23
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