禅の逆輸入

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この一週間、ドイツ人弟子のヒンネルクさんが祥光寺に滞在して朝晩参禅したり作務をしたり情報交換をしたりしていましたので、
ブログを更新する余裕がありませんでした。


ヒンネルクさんとは、約20年前に「大心禅会」というドイツにおける在家の禅会を起ち上げました。

今や「大心禅会」は、ドイツ各地とスイス、オーストリアの20数カ所で禅会を開いていて、
彼は1年でおよそ100日間、各地の禅会を指導してまわっているそうです。


お手本は日本の専門道場ですが、
より易しくして一般のドイツ人にも受けいれられるように工夫したり、テレビやインターネットも利用して大いに宣伝・普及にも努力しているようです。


約100年前に、鈴木大拙博士がはじめて英文で禅思想を伝えました。

その後、思想とともに禅堂の修行形態が先駆的な日本の禅僧の努力により普及し、
禅は「ZEN]として世界に認知されるようになりました。


そしてこれからは、
欧米でより一般の人に受けいれやすいように再構成された禅の修行システムが、日本に逆輸入される時期だろうと感じています。



禅マスター(老師)と弟子との間で、公案による参禅修行をする前に、対話をして弟子のことをより深く理解するようにしたり、
正しく坐禅が出来るように、肚の身体感覚を養う身体的な訓練をとりいれたり、
禅の大衆化という観点において、ドイツの禅会から大いに学ぶことがあります。


本山をリタイア―してこの数年のんびりしていましたが、これからヒンネルクさんのように忙しくなるのかもしれません。


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