得度式

   “こっさん”です

2013年12月05日 20:51



今年の8月1日から毎朝5時前に祥光寺に来て、ヨガ・ストレッチ、坐禅、読経、作務を一緒にしてきたMさんが、
12月1日に得度式をあげました。

禅宗僧侶になって禅の道をきわめようとの志をもって、縁あって友人の紹介で私を尋ねてきました。

禅宗僧侶になるには、まず禅寺の和尚さんのもとで得度式を挙げ小僧になり沙弥(しゃみ)という最低の法階をとります。
そして、臨済宗の専門道場に最低でも1年間は若い雲水の仲間入りをして修行しなければなりません。

Mさんも来年の3月には、方広寺の専門道場に入門します。

冷暖房も、携帯もテレビもなく、寝起きする自分の場所がタタミ一畳という禅堂で、毎朝3,4時に起床して坐禅・読経・作務・托鉢・参禅等の修行にあけくれます。

温暖な遠州地方とはいえ、冬はマイナス1度くらいまで冷え込みます。
開けっ放しの禅堂で坐っていると遠州の空っ風が容赦なく襟元に吹き付けてきます。
下っ腹(丹田)に気を満たし数息観で腹式呼吸に専念することで、身体が自家発熱して寒さもしのぐことができるのです。
そのためには坐禅三昧に成り切ることです。

62歳のMさんには、寒気が一番こたえるだろうと思いますが、彼の健闘を祈るのみです。

得度式では、「仏(ブッダ)」と、ブッダの説いた真理「法」と、共に修行する仲間の集い「僧(サンガ)」の仏・法・僧の三宝に帰依し、
僧侶として守るべき戒を守ることを誓い僧名が授与されます。

Mさんの僧名は「令明」。
この世を明るく照らす僧侶となってくれることでしょう。

戒師をつとめた師匠の私自身も、禅宗僧侶としての原点を再確認し決意を新たにできた得度式でした。



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